日本文学第9回 樋口一葉 - たけくらべ

今回は、五千円札でおなじみ、樋口一葉の「たけくらべ」です。

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樋口一葉なんですが、wikiでは浪漫主義となってますが、擬古典主義に分類されることもあるようです。

文章は思いっきり擬古文です。かなり読みづらい。森鴎外のドイツ3部作のあとに読んだのですが、段違いに読みづらかった。あらすじなんとか辿れたくらいの感じになっちゃいました。

書いた時代、付き合いのあった作家さんなんかは、浪漫主義。文章は、擬古典主義。そんな感じみたいです。

内容は浪漫主義と言っていいんじゃないかと思いましたけどね。

あらすじは、wikiさんにお願いしましょう。

 

 

~吉原の遊女を姉に持つ勝気な少女美登利は、豊富な小遣いで子供たちの女王様のような存在だった。対して龍華寺僧侶の息子信如は、俗物的な父を恥じる内向的な少年である。二人は同じ学校に通っているが、運動会の日、美登利が信如にハンカチを差し出したことで皆から囃し立てられる。信如は美登利に邪険な態度をとるようになり、美登利も信如を嫌うようになった。
吉原の子供たちは、鳶の頭の子長吉を中心とした横町組と、金貸しの子正太郎を中心とした表町組に分かれ対立していた。千束神社(千束稲荷神社)の夏祭りの日、美登利ら表町組は幻灯会のため「筆や」に集まる。だが正太郎が帰宅した隙に、横町組は横町に住みながら表町組に入っている三五郎を暴行する。美登利はこれに怒るが、長吉に罵倒され屈辱を受ける。
ある雨の日、用事に出た信如は美登利の家の前で突然下駄の鼻緒が切れて困っていた。美登利は鼻緒をすげる端切れを差し出そうと外に出るが、相手が信如とわかるととっさに身を隠す。信如も美登利に気づくが恥ずかしさから無視する。美登利は恥じらいながらも端切れを信如に向かって投げるが、信如は通りかかった長吉の下駄を借りて去ってしまう。
大鳥神社の三の酉の市の日、正太郎は髪を島田に結い美しく着飾った美登利に声をかける。しかし美登利は悲しげな様子で正太郎を拒絶、以後、他の子供とも遊ばなくなってしまう。ある朝、誰かが家の門に差し入れた水仙の造花を美登利はなぜか懐かしく思い、一輪ざしに飾る。それは信如が僧侶の学校に入った日のことだった。 ~

 

ありがとうwikiさん。

 

美登利、という少女を中心とした、思春期の少年少女のお話です。恋の話、と言うよりは、思春期の微妙な心の揺れ動きを描いている感じ。

文章もわかりにくいし、登場人物の心情も、なかなかくみ取るのが難しい。

思春期ですから、くみ取るのが難しくて当然なところもあるかもしれませんが、敢えてわかりづらく書いてる気もしました。

最後に美登利は人が変わったかのように、他の子どもたちと遊ばなくなってしまいます。その理由は明かされずに、物語は終わってしまいます。

 

美登利が元気をなくした理由をめぐって、「たけくらべ論争」というのが巻き起こったそうです。

その論争が巻き起こったのが、1985年。この作品は1895年の作品ですから、90年もたってますね。90年後になぜ・・・、って気もしますが。

なぜ美登利の人が変わってしまったのか。

「初潮説」と、「初店説」があるそうです。「初店説」は、要は処女喪失ってことですね。

一度読んだだけですが、私は「初店説」派かな。

単純に読みながら多分そうだろうなって、思っただけですけどね。

なんとなく「美登利」という子が、作中に出てくる男の子たちより、だいぶ大人びて感じられたので、「初潮説」は今更かなって、勝手に思ったのもあるかも。

私なんぞがいくら考えても答えが出るわけもないので、最初の直感を信じようと思います。

 

次回も樋口一葉の予定。