日本文学第13回 泉鏡花 - 歌行燈

泉鏡花の、「歌行燈」です。

今回から何回か、泉鏡花の作品の予定。

そして私はまた、順番を間違えました。先に読むべき作品がいくつかありました。

1910年の作品なんですよ、これ。前回紹介した、樋口一葉の「十三夜」が1895年の作品ですから、15年も飛ばてしまった・・・。

まぁそんなに厳密に時代順に読んでるわけではないですし!

別に誰に向けて書いているわけでもないし、気にしない、気にしない。

 

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泉鏡花ですが、このブログでも紹介した、尾崎紅葉の「二人比丘尼 色懺悔」を読んで衝撃を受け、文学を志したんだそうです。書生時代に養ってくれた恩人でもあるんだそうです。

紅葉の葬儀で門弟代表として弔辞を読んだのも、鏡花だったそうですよ。一番弟子というところなんでしょうかね。

 

 

wikiより、簡単な作品の紹介です。

 

~恩地喜多八は能のシテ方宗家の甥であったが、謡の師匠宗山と腕比べを行い自殺に追い込んだために勘当される。宗山には娘お三重がいたが、親の死によって芸者となっていた。肺を病み流浪する喜多八は偶々お三重と会い、二度と能をしないとの禁令を破ってお袖に舞と謡を教える。
喜多八の伯父の前でお三重が『海人』(観世では『海士』)の「玉之段」を舞う場面がクライマックスといわれている。鏡花は元来能に深い造詣があった。深夜に響く鼓と謡、舞と海音の描写等が見られる。
1943年に成瀬巳喜男監督、花柳章太郎山田五十鈴主演で映画化され、1960年には衣笠貞之助監督、市川雷蔵山本富士子主演で再度映画化された。~

 

画像は2回目の映像化のDVDの画像みたいです。

 

さて、結構読むのは難解でした。

二つの場面が行ったり来たりして少し複雑なことと、能が深くかかわった作品でして、そのあたりが特に。

能の知識、ありませんもので・・・。

 

それでもなんとなくストーリーは追うことができました。

内容を読み解くのは難しいのですが、読むのは苦にならないんです。リズムがすごくいいので。歌ってるみたいに読み進めていけちゃいます。あまり意味があまりわからないままにですが・・・。

 

ストーリーもとても良かったです。後で少し解説に頼りはしましたが。

最後に二つの場面が一つになっていくのと、正体がわからなかった登場人物たちが何者なのか、最後のほうで明かされるシーンは、読んでいてゾクゾクきました。少し時代がかった舞台を見てるような気分になりました。

 

 

「歌行燈」と、検索すると、この作品の舞台、桑名の日本料理屋「歌行燈」が一番にお出てきました。

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もちろんこの作品から屋号をとっているそうです。

東京、神奈川にも支店があるみたいなので、今度行ってみようと思います。