日本文学第12回 樋口一葉 - 十三夜

今回で樋口一葉は終わり。

最後は「十三夜」です。

 

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1895年の作品です。紹介した4作品の中で、「大つごもり」だけが1894年の作品。あとの3つは1895年の作品です。

そして、1896年に、樋口一葉は24歳で、その短い人生を終えます。

晩年の1年2か月の間に、日本文学史に残る作品を執筆していることから、この期間は奇跡の14か月、と言われています。

日本近代最初の女流作家、「樋口一葉」。今回初めてちゃんと作品を読みましたが、素晴らしかった。長生きしてもっとたくさんの作品を書いてほしかったです。合掌。

 

あらすじです。wikiさんお願いします。

 

~貧しい士族斉藤主計の娘お関は、官吏原田勇に望まれて七年前に結婚したが、勇は冷酷無情なのに耐えかねてある夜、無心に眠る幼い太郎に切ない別れを告げて、これを最後と無断で実家に帰る。おりしも十三夜、いそいそと迎える両親を見て言い出しかねていたが、あやしむ父に促されて経緯を話し、離縁をと哀願する。母は娘の言い分にいきり立ち、父はそれをたしなめ、お関に因果を含め、ねんごろに説きさとす。お関もついにはすべて運命とあきらめ、力なく夫の家に帰る。その途中乗った車屋はなんと幼なじみの高坂録之助。話を聞けば、自分のために自暴自棄、妻子を捨てて落ちぶれた暮らしをしている。そのひとを今、目の前にして、万感、胸に迫る思いで、無限の悲しみを抱いたまま、彼とも別れ、帰って行く。~ 

 

報われない結婚と、恋のお話。

「お関」のお父さんは、夫に不満を持って子供を残して家出をしてしまった娘を、家に帰るように諭すわけですけど、その気持ちを思うと切なかった。お関のまだ幼い息子「太郎」のことを考えても、離縁するというの?それでいいの?と、心を鬼にして問いかけるお父さん。それを言われれば「お関」だってもちろん迷う。弟の「亥之」だって、「お関」の夫の伝手があって、今の給料もらえるようになってるんだよ?そういう現実もあるんだよ?と、これまた心を鬼にして「お関」に問いかけるお父さん。

切ない。

 

それを聞いて、「我慢しよう、息子のために、弟のために、両親のために、我慢しよう」と決めて、夫のもとへ帰る「お関」。

切ない。

 

そんで切なさのトドメとして、「初恋の人」、「録之助」が登場。あなたが結婚してしまい、私はもうすべてがどうでもよくなりました、みたいなこと言ってきます。

いや、こいつはちょっと情けなさすぎる。それはさすがに早く忘れなさいよって思っちゃう。

お前はちゃんとしろ。初恋いつまで引きずる気だ。

 

全く男ってのは仕方ない・・・。

 

 

 

若かりし頃の恋が、とても素晴らしいものに思えてしまうのは、いつの時代も同じなんだな、って思いました。

 

 

私の初恋のあの子はどこでなにしてるんでしょうか。

少しだけ気になりました。

 

樋口一葉に、今夜は献杯